【会 期】2023年8月19日(土)- 9月10日(日)
【休 廊】月火水木
【時 間】15:00-21:00
【場 所】gallery neo_/ Senshu (旧:G’s Gallery Tsukuba)
〒305-0047 茨城県つくば市千現1丁目23-4マイコーポ二の宮101
https://goo.gl/maps/eM96mwgMjcfLFvdW6
【入 場】無料
この度、gallery neo_/ Senshu では 常行哲弘(つねゆきあきひろ) 個展「 hiding in water 」を開催いたします。
常行哲弘の画面に現れる水面、汀、みずぎわの表現はとても美しい。とても好きな色だという青、紫の色彩で満たされ、静かな、 まさに音の遮断された水の中の静寂な世界。外の世界、社会との遮断、生と死の間。汀に現れる外と内は作家の死生観とも言えるだろう。
現在の作品のモチーフは作家自身の身近な体験から生じ、そして今にいたるまで変わることのない衝動によって描き続けられている。 内在する水の中という包まれた世界は生まれた場所のような安堵感や、身近な人の死によって生まれた小さな問いであり、外と内と反復 する中で生まれる境界である。 その画面はとても繊細で、可能な限り画面から作家の存在を消すようにしているという。筆致をなくした作家不在の画面は AI によって 描かれた表面的で意味を持たない無感情なCGのようにもみえる。 裏腹に作家が不必要と考える描写は省略され必要であれば盛られ、画面に至る工程は筆だけでなく指や手で溶きのばすように描くことも あるという。大きな画面にもぐりこみ全身体で描いているのである。 次第に薄まっていく現代における死。コロナ禍において立ち会うこともできず、ふと蝋燭を消すように消えてしまう生。 私たちの理解を超えた多くの事象を濁すように社会に満ちるデジタルの万能感という虚構。
多種多様な死生観の中で、答えを見出せずにもがく我々だが、近頃よく聞く AI はいずれシンギュラリティに達し私たちを超えた存在に なるという。そして私たち人間は考える葦といわれるけれど、はたして AI も考える葦になりうるのか。 常行哲弘の若々しく純粋な作品は緩やかに遠のいている存在への再考を呼び起こしている。
この機会に、作家としての道に立ち始めたばかりの氏の瑞々しい作品群をご高覧頂ければ幸いです。
常行哲弘 Akihiro Tsuneyuki
<経歴>
2017-2021 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻
2021-2023 東京藝術大学大学院美術研究科壁画専攻
壁画第二研究室修了
【受賞・助成】
第 29 回取手市長賞
神山財団芸術支援プログラム 8 期生 (2021-2022)
令和3年度 JR 取手駅擁壁 壁画原画コンペティション 大賞
2022 年度 はなう財団奨学金 奨学生
【展示に関するお問い合わせ】
mail:info@neotsukuba.com